イジワルな君の甘い溺愛
「花が理数系苦手なのはわかってたけど、今回どうしちゃったのよ!?そんなに低い点数なんて、今までとったことないでしょ?」
「うん……」
テストが難しかったから……なんていうのは言い訳にしかならない。
ただ、自分の勉強量が足りなかったのと、勉強方法が行けなかっただけ。
「だ、大丈夫だよ花、元気出しな!まだテストなんてこれからいっぱいあるし、そこで挽回していけばいいよ!今回は調子悪かっただけ。ほら、赤点だって超ギリギリだけど回避出来てるし、よく頑張った!」
あまりの落ち込みように、夢ちゃんは無理矢理でもポジティブな言葉を並べてくれる。
「ありがとう、夢ちゃん…」
夢ちゃんの言葉で、ちょっと元気出た。
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次の日の、土曜日。
私は昨日返されたテストに、撃沈していた。
昨日、返ってきたテストをお母さんに見せたら、口をあんぐり開けて、「ど、どどど、どうしちゃったのよこれ?!」と驚きを隠せないようだった。
でも、それもそのはず。
だって過去最低の、とんでもない点数を取っちゃったから。