イジワルな君の甘い溺愛
「そんなところで寝ると風邪引くわよ。ちゃんと髪乾かして部屋で寝なさいよー」
「わかってるよ」
濡れたままの髪をタオルでごしごしとふきながら、私は部屋への階段を登った。
部屋に入ればそのまま、ベッドにダイブ。
それにしても今日栗山くんは何をしに来たんだ…
勉強するわけでもなかったし、
まさか、わざわざ私に会いに来た、とか…?
でもそんなことをする意味なんてないし…
一番ありえない考えに、私はないないと1人で首を振る。
まあ、家が近くても学校が同じとは限らないし、接点は思ったよりもないはず。
だんだん、眠気に襲われて私はうつらうつらとした。
そのまま、吸い込まれるように深い眠りに落ちる。
これから最悪の事態が起きるとも知らずに。