イジワルな君の甘い溺愛
特に何かをするわけでもなく席に座っている栗山くんと、その前で本を読んでいる私。
普段は自分から話しかけてくることがない栗山くんが、『あのさ』と声をかけてきた。
『……何?』
『お前、いつも隣のやつと話してるけど、すっげーうるさい』
珍しく話しかけてきたと思ったら、そう言われた。
私は思ってもいなかったその言葉に、何度も目を瞬かせる。
『え…でも私たちそんな大きな声で話してないし』
『お前らが気づいてねーだけだろ。こっちはうるさいって言ってんだよ。お前、あいつと話すな』
そんな会話をして以来ーーー。