イジワルな君の甘い溺愛

その頃お母さんのお腹には晴翔がいたし、お父さんの入院の付き添いだけでなく私の世話もあるから、お母さんはすごく大変だったと思う。



ある時、お父さんと同じ会社の人がお見舞いにきた。


その人はまさかの栗山くんのお父さんで、私のお父さんとは親友だということを、その日初めて知った。


それから一度だけ、出かけたついでに寄ったという栗山くんのお父さんが栗山くんを連れて二人で来たこともあった。


『大丈夫!お父さん、もうすぐ家帰るからな!』が入院してからの口癖になっていたお父さんだったけど、みるみる弱っていってーーー。



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