イジワルな君の甘い溺愛


数学の解答用紙をまじまじと見つめる、男子。


同い年くらいだろうか。


「わっ、あの見ないでください!」


「別に見たくて見たんじゃないし。どうぞ見てください、って感じに広げてるから勝手に見えたんだよ」


「そ、それはそう、ですけど…」


…いや、言い訳なんてできない。


広げていた私が100パーセント悪いんだから。


でも、別に点数口に出さなさなくても、心の中で低っ!と思ってくれたほうが全然嬉しい。


さっきの男子は広がっていたプリント類をまとめる私を無言で見下ろしている。


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