イジワルな君の甘い溺愛

お母さんが録画するくらいはまっている、恋愛もののドラマだ。


意味をわかっているのかは定かではないが、5歳児が見るものじゃない。


「おまえ、お姉ちゃんのかれしだろ!」


相変わらず、晴翔は栗山くんを睨んでいる。


黙って晴翔を見下ろしていた栗山くんが、ぷっと吹き出した。


そのまましゃがんで、晴翔に目線を合わせる。


「お前、面白いな」


「な、なにわらってるんだ!」


顔を真っ赤にして頬を膨らませる晴翔に、栗山くんはもっと笑い出す。





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