イジワルな君の甘い溺愛


私はなんだかおかしくなって、ふふっと笑ってしまった。


「……何だよ」


栗山くんはどこか恥ずかしそうに、後ろ髪に触れている。


「…ううん。栗山くんって、いつも「別に」って言うけど、優しいところもあるんだなって」


栗山くんは、意地悪で口が悪くて、でも優しいところもあって。
今日はいろんな発見をした気がする。


栗山くんはそっぽを向いてるから、どんな表情をしてるからわからない。


「じゃあ、ここで。またあし、っ!」


いきなり、腕を引かれた。


唇に感じる、2度目の感触。
けど、この前の時よりも、熱い。


首を傾けてキスを落とした栗山くんが、ゆっくりと離れていく。



< 70 / 187 >

この作品をシェア

pagetop