イジワルな君の甘い溺愛
「おい、弥生もなんか言えよ!」
栗山くんはなぜか黙ったまま、ずっとこちらを見ていた。
私、そんなに変なとこある!?
「その…夢ちゃんに初めてメイクしてもらったんだけど、へ、変、かな……」
「………」
聞こえているのかいないのか、相変わらず固まったままだ。
「おーい、弥生、大丈夫かー?」
平野くんが栗山くんの顔の前で手をひらひらさせた。
すると、はっとしたように我に返ったのか、そのままそっぽを向いてしまった。
なんか、左手で顔を覆っている。
「どうしたんだよ、弥生」