冷凍マンモス、氷漬けの恋

冷凍マンモス

冷凍マンモスのように飾ろうか。
行列たくさんできるかな。

解凍して、細胞とって、復元しようかマンモス。


きっと私のこと嫌いだろうなんて勝手に思ってた。

本気でからかわれたんだって思ってた。

だってあんな酷いこと言ったんだよ。
本当は全部不甲斐ない自分に言ってたんだ。
なんて今さらか。

クロマニョン人とマンモスの戦い。

君になら食べられても良いやなんて負けそうになったから。最後の悪あがき。

食べられてたまるか、
食料になるくらいなら忘れられないマンモスになってやる。

蜘蛛嫌いの君を見たから
永久凍土で凍ってた、私の記憶が目を覚ます。


どうしようか、マンモス。

忘れて好きになってたよ。

君のこと知ってる気がして不思議だったんだ。
どこで会ったか聞きたかったんだ。

今からでも復元してみても良いなんて、マンモス。

だけどクロマニョン人どこにいるの?

この記憶が全部、私の幻に思えてきたよマンモス。

君は本当にそこにいたの?
私も本当にそこにいたの?

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