先輩が私にフキゲンな理由《10月〜大幅修正開始予定》
……バレてたのかよ。


…桐谷といい、櫻井といい、隙なんてねぇんだな。


「…悪い。気になって…」


「桜子、どうせなら先輩にも話したら?」


「!けど…」


「話すだけでもなんか変わるかもだし、今後の部活にも支障来たしくないだろ?」


「……」


春乃は1度考え込んだのか口を閉ざし、覚悟を決めたのか俺の目を見つめてきた。


「先輩、聞いてくれますか……?」


「あぁ…」


あの日の帰り道、青だと思っていた信号を春乃が渡ってしまったこと、


そんな春乃に気づいて桐谷が助けたこと、


当てどころが悪くて桐谷は助からなかったこと、


動揺して櫻井はすぐに助けを呼べなかったこと。
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