先輩が私にフキゲンな理由《10月〜大幅修正開始予定》
それにしても見かけなさすぎる。


まるで春乃を避けてるような、そんな風に思った。


そしてその違和感が当たるのはこの後すぐだった。


部活が終わった頃、いつも春乃の迎えを来ていた桐谷の姿は当然のようになく、どこか物足りなく感じた。


(俺、いつの間にかあいつのこと気に入ってたんだな…)


そんな時帰り際でたまたまなのか見つけた櫻井。


「!櫻井」


「……なーんだ、びっくりした。先輩か」


ホッと胸を撫で下ろすように安堵を吐く櫻井。


……何で今ホッとしたんだ?


「最近春乃と一緒にいないけど、どうしたんだと思って」


「あー…」


櫻井は気まずそうに視線を俺から逸らす。


「部活で忙しいだけです」


「けど、帰りくらいは一緒になれるんじゃねぇのか?桐谷みたいに」


「ははっ、俺はあいつとは違うんで。……もういいですよね?」


「……」
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