先輩が私にフキゲンな理由《10月〜大幅修正開始予定》
うぅ…私球技自体苦手なんだよな…。


「えっと、じゃあ入れて、みます」


「…」


先輩はただ私がシュートを入れるのをじっと見つめる。


や、やりにくい…!


先輩の視界に私が入ってると思うと…む、無理!


「えいっ」


頬を赤く熱くしながらボールをシュートするも案の定ボールはシュートせず、リングに当たって跳ね返ってきた。


「ベフッ」


「!?ちょ、春乃平気か?」


「へ、平気です…!」


本当か?と私の顔を覗き込んできて、当たったところを優しく撫でてきた先輩。


!!?


先輩、距離、距離近いって…!!


「そんなに赤くはない、か」


「っ…」


「よし、じゃあ俺が1回見せてやるからちゃんと見てろよ」


跳ね返って転がったボールを取り、私がやっていた同じ距離感でボールをスパンッと入れてしまった先輩。


す、すごい…!


一瞬で入れちゃったっ…。


「ちゃんと見てた?」


入れたボールをゴール下で受け取って私の方に振り向いた先輩。


「へ!?あーはい、多分」


「多分って…ったく」
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