先輩が私にフキゲンな理由《10月〜大幅修正開始予定》
何でここで“あおくん”が、出てくるの……?


あおくんは……私にとって、ずっと、大切な幼なじみなのに……。


「俺から見てそう見える。それに実際そうなんだろ?俺は、“あおくんの代わり”、なんだろ?


ーーーお前は俺を好きじゃない。桐谷が好きなんだ」


「先輩…っ」


何で“あの時”のこと、知ってるの……?


確かにあながち間違ってないけど、あれは……。


「本気で好きじゃないくせに、もう、近寄るな。俺を、桐谷の代わりなんかにするな…っ」


先、輩…っ。


「話はそれだけ。…お前とバスケ出来て、よかった」


「!…っ、待って!」


先輩は私の声に振り返らず、そのまま体育館に出て行った。


その時、私は立ち尽くすしか出来なかった。


大切なものは、手を伸ばせば伸ばすほど、離れて行く。


あおくんも、あいくんも、先輩も。


2度と大切なものは失わない、って“あの日”から決めたのに。


もう間違わないって、決めたのに……。
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