先輩が私にフキゲンな理由《10月〜大幅修正開始予定》
あの時、私があおくんに似てると感じたのは……先輩がいつも私のそばにいてくれたから。


きっと、失った時の後悔が後ずさるように私の元にやってきて、それが先輩と重なって、


今度こそ誰かを失うのが怖くて、だから付きまとうように先輩のそばにいた。


『俺は、“あおくんの代わり”、なんだろ?』


先輩がどうしてこの1年間ずっと私を嫌っていた理由が、今日よく分かった。


私が先輩を“あおくんの代わり”にしちゃったから。


私先輩に知らないうちにいつの間にか迷惑かけてたんだ。


そんな私なのに、先輩はいつも嫌そうな顔しながらも、私の気が済むまで一緒にいてくれて。


私、調子乗ってたんだ。


“先輩はあおくんに似て優しいから”って。“先輩ならこんな私を放っておかない”って。


思い込んでたんだ。


ーーーもう迷惑かけたくない。


先輩に苦しい思いをさせてまで好きになってほしいわけじゃない。


だからーーー先輩のこと諦めなくちゃ。


(けど、私の気持ちだって、先輩と同じで本気なんだよ…)


最初から“あおくんに似てるから好きになった”ってわけじゃないんだよ。


誤解を解きたいなんて、これこそ迷惑だけど。


でも……先輩の思うままには思ってほしくない。


だからーーー先輩が卒業すると同時に私もこの気持ちに卒業する。


最後の告白をする。


それでケジメ、つける。
< 53 / 53 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

フラれたはずなのに、なぜか迫ってくる

総文字数/39,450

恋愛(学園)56ページ

表紙を見る
表紙を見る
冷血男子の甘いヒミツ

総文字数/1,228

恋愛(学園)3ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop