傷心女子は極上ライフセーバーの蜜愛で甘くとろける
プロローグ
仕事終わり。
山のようにあった書類をさばき終え、大場凪は彼氏との待ち合わせ場所であるコンビニへと足早に向かっていた。
このコンビニは距離的には会社から一番近いものの、途中急な坂道を登らなくてはならず、会社のほとんどの人は利用しない。
(同じ会社なんだからエントランスで待ち合わせればよくない?)
それをなんでわざわざコンビニ?
足にジンワリと痛みを感じながら地面を踏み締める。散々働いた後、さらに体を酷使するのはしんどい。
こんな不便な場所を待ち合わせ場所に指定した彼氏――周吾に恨み節を送りたくなる。
やっとのことで坂道を登り終えると、コンビニの前で周吾が爪先で何度も地面を打ちながら、妙に苛立った様子で立っているのが見えた。
「ごめん、遅くなって」
「本当だよ。ったく……おまえ、なんだよそれ」
駆け寄るやいなや、乱れた息を整える間もなく周吾から投げかけられたのは、随分と不躾な一言だった。
山のようにあった書類をさばき終え、大場凪は彼氏との待ち合わせ場所であるコンビニへと足早に向かっていた。
このコンビニは距離的には会社から一番近いものの、途中急な坂道を登らなくてはならず、会社のほとんどの人は利用しない。
(同じ会社なんだからエントランスで待ち合わせればよくない?)
それをなんでわざわざコンビニ?
足にジンワリと痛みを感じながら地面を踏み締める。散々働いた後、さらに体を酷使するのはしんどい。
こんな不便な場所を待ち合わせ場所に指定した彼氏――周吾に恨み節を送りたくなる。
やっとのことで坂道を登り終えると、コンビニの前で周吾が爪先で何度も地面を打ちながら、妙に苛立った様子で立っているのが見えた。
「ごめん、遅くなって」
「本当だよ。ったく……おまえ、なんだよそれ」
駆け寄るやいなや、乱れた息を整える間もなく周吾から投げかけられたのは、随分と不躾な一言だった。
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