傷心女子は極上ライフセーバーの蜜愛で甘くとろける
「もしかして浮気?最っ低……」

 ジロリと睨みつけると、周吾は開き直ったようにこちらを睨み返してきた。

「なんだよ、おまえが悪いんだろ?!おまえがもっと可愛く俺に尽くしてりゃ、俺だって別の女と付き合わなかったよ!」
「だからって浮気していい理由にはならないでしょ?」
「はぁ?!だからそれはおまえが……ああ、もう話になんねーな!せっかく俺がチャンスを与えてやったのに無駄にしやがって。おまえみたいな可愛げない女とはもう付き合いきれねーわ!終わりだ、終わり!じゃあな!」

 唾を飛ばしながらそう吐き捨てると、周吾は呆然とする凪の横をドスドスと足音を立てて通り過ぎて去っていった。

(終わりって……)

 それはつまり別れるということ?

 衝撃の言葉を力任せに投げつけられて、凪はその場に立ち尽くした。
 どうしていきなりこんなことになってしまったのか、何もわからない。
 肩にドッと疲労がのしかかってくるのを感じながら、凪は絶望的な心境で俯いて、ただただ己の足元を眺めていた。
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