私が代わりになる

「俺は、お前を好きになることはない」

「わかってる！それでもいいから…」

「お前が辛くなるだけだぞ？」


そんなのわかってるよ！

それでも、傍にいたいんだよ…


「覚悟してるから」

「あっそ。じゃあ、好きにしろよ」

「うん！ありがとう、貝塚」


貝塚の彼女になれた。

貝塚に気持ちがなくても、嬉しかった。


「ったく、知らんからな」

「いいも〜ん！」

「七彩」

「へ？？？？？」


な、な、七彩？

貝塚が私のこと七彩って呼んだ？


いつもは、お前か音無だったのに。


「なに、その間抜けな声は」

「え？あ、いや…七彩って…」

「彼女のこと、名前で呼んだらダメなのかよ」

「か、か、彼女…！？！？！？」


まさか、貝塚から彼女って言われるとは思ってなかった。

無理くり彼女になったようなもんだったから…