私が代わりになる
「うぅ…」


しばらく名前で呼ぶ呼ばないで立ち話しをしていると、誰かから声をかけられた。


「あれ、貝塚?」

「おぉ、宮野」


宮野…小、中のとき貝塚と一緒にいた奴か。

私、コイツのこと嫌いなんだよな…


貝塚は気づいてるのか知らないけど、私はコイツからいじめられていた。

というか私、小、中のとき先輩になぜか嫌われてていじめられてたんだよね。


貝塚だけは、そういうことしなかったけど。


「あれ、横にいる奴って…」

「あぁ、後輩の音無七彩。覚えてるのか?」

「まぁな〜。俺、記憶力だけはいいし」


とか、2人で楽しそうに話している。

早くいなくなってほしい。


「七彩?どうかした?」


下を向く私に、宮野と話してたはずの貝塚が私に話しかけてきた。

心配してる顔で。


「いや…なんでもないよ…!私、ちょっとコンビニ行ってくるから」

「は?おい、待てよ七彩!」


待てと言われたけど、無視をしてコンビニに急いだ。

別に用事はないけどね。


あの場所にはいたくなかったから。
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