私が代わりになる
「もうこんな時間か。貝塚さん、僕は失礼します。明日も朝早くて」

「わかりました。気をつけてください。後は僕がいますから」

「貝塚さんも、たまには帰って休んでください。倒れてしまいますよ」


俺なんかどうだっていい。

七彩が目を覚ましてくれれば、それだけで…


「ありがとうございます」

「では、また」

と言って、お父さんは帰って行った。


七彩、お父さんも心配してるんだぞ?

いい加減目を覚ませよ。


いつまで寝てるんだ?

いつまで俺を待たせるんだ?

また、広太って呼べよ。

抱きしめさせろよ。


七彩…
< 56 / 91 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop