私が代わりになる
深夜3時頃、七彩は目を覚ました。

やっと、目を覚ましたんだ。


「………んっ………」

「七彩…?」

「……こ、うた………」


声は小さいが、ちゃんと俺を見て俺の名前を呼んでいる。

夢じゃないよな?

ちゃんと、七彩は目を覚ましたんだよな?


「七彩!!!!」

俺は七彩を抱きしめた。


やっと、抱きしめられたんだ。


__________


それから医者が来て、もう大丈夫だと言って貰えた。

詳しくは明日になってから検査をするらしいが。


「心配かけてごめんね」

「七彩…起きるの遅せぇよ」

「ごめん…」

「いや…俺のせいでごめんな。辛い思いさせて」


七彩が謝ることじゃない。

謝らなきゃいけないのは、俺だ。
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