私が代わりになる
「七彩、何をそんなに不安なんだよ」

と、俺が聞くも返事はなし。


七彩を見ると…


「は?寝てる…?」

机にうなだれながら寝ていた。


「お姉ちゃん、お酒飲んでたから…」

あ、そういうこと。


「まったく…ベッドに寝かせてくるね」

「はい、お願いします」


俺は起こさないように、七彩をベッドまで運んだ。


酔っ払ってたとはいえ、不安だったんだろう。

遥のことを気にして。


そりゃそうだよな。

最初は俺…遥の代わりにしてたんだから…


ごめんな、七彩。

でも俺は、七彩しかほんとに興味がない。


七彩しか好きじゃない。


信じてくれよ、七彩。


寝ている七彩にそっとキスをして、リビングに戻った。
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