『後姿のピアニスト』 ~辛くて、切なくて、 でも、明日への希望に満ちていた~ 【新編集版】
♫ 女 ♫
自宅待機の間、まったく外に出なかった。
買い物にも行かなかったし、散歩にもいかなかった。
狭いアパートの中に居続けた。
その間、何歩歩いたのだろう?
数十歩ということはないだろうが、せいぜい数百歩程度だろう。
運動といえば軽いストレッチ体操をするくらいで、負荷のかかることはほとんどしていない。
しかし、体重は増えなかった。
食事を1日2食にしたせいかもしれないし、家にある食材で賄おうとして少量しか食べなかったせいかもしれないが、とにかく増えることはなかった。
それと、外に出なかったから他人と話す機会はまったくなかった。
感染拡大に繋がる行動を慎んだ結果だったが、自宅待機が終わった時にうまく喋れるのか不安になった。
だから、食べるものが何も無くなった自宅待機最終日にピザの宅配を頼んだ。
配達の人と少し会話ができたらいいなと思ったからだ。
でも、実際に話せたのはピザを受け取った時に言った「ありがとうございました」の一言だけだった。
それも、マスクをしている上に蚊の泣くような声で言ったから、会話と呼べるものではなかった。
自宅待機の間、まったく外に出なかった。
買い物にも行かなかったし、散歩にもいかなかった。
狭いアパートの中に居続けた。
その間、何歩歩いたのだろう?
数十歩ということはないだろうが、せいぜい数百歩程度だろう。
運動といえば軽いストレッチ体操をするくらいで、負荷のかかることはほとんどしていない。
しかし、体重は増えなかった。
食事を1日2食にしたせいかもしれないし、家にある食材で賄おうとして少量しか食べなかったせいかもしれないが、とにかく増えることはなかった。
それと、外に出なかったから他人と話す機会はまったくなかった。
感染拡大に繋がる行動を慎んだ結果だったが、自宅待機が終わった時にうまく喋れるのか不安になった。
だから、食べるものが何も無くなった自宅待機最終日にピザの宅配を頼んだ。
配達の人と少し会話ができたらいいなと思ったからだ。
でも、実際に話せたのはピザを受け取った時に言った「ありがとうございました」の一言だけだった。
それも、マスクをしている上に蚊の泣くような声で言ったから、会話と呼べるものではなかった。