後姿のピアニスト ~辛くて、切なくて、 でも、明日への希望に満ちていた~ 【新編集版】
ライヴが終わり、会場が明るくなったと思ったら、いきなりケーキが運ばれてきた。
クラブからのバースデープレゼントだという。
突然のことに照れて上がってしまった彼女はローソクの火をうまく消すことができずに困った表情になったので、男は助け舟を出した。
もう一度、と右手の人差し指を立てて促した。
それでもまた微かな息しか吐けなかったが、男がこそっと息を吹きかけて消すことに成功したので、助かった、ありがとう、というように男に向かって両手を合わせた。
会場からの拍手にまた照れて恥ずかしそうに俯いたが、その姿を見て心が揺れた。
彼女を守りたい、生れて初めてそんな気持ちになった。
クラブからのバースデープレゼントだという。
突然のことに照れて上がってしまった彼女はローソクの火をうまく消すことができずに困った表情になったので、男は助け舟を出した。
もう一度、と右手の人差し指を立てて促した。
それでもまた微かな息しか吐けなかったが、男がこそっと息を吹きかけて消すことに成功したので、助かった、ありがとう、というように男に向かって両手を合わせた。
会場からの拍手にまた照れて恥ずかしそうに俯いたが、その姿を見て心が揺れた。
彼女を守りたい、生れて初めてそんな気持ちになった。