クラスのマドンナに告られた

「なあ」

 と、隣の席に座ってる長谷川敦が話しかけてきた。

「何?」

 とは言うものの言いたい事は分かる。おそらく未来の事だろう。俺と彼女では不釣り合いだしな。

「何故急にあの斉木さんと?」
「ああ、俺も驚いた」
「なんでだよ」
「俺が聞きたいよ。ただ、声がいいんだとさ」
「ああ、たしかにいい声だよな」
「まあな。俺はそうとは思えないけど」
「そうか。しかし、俺が変わりたいぐらいだ」
「悪いな。それはできねえよ」
「分かってるって。俺も彼女欲しいな。それでイチャイチャしたい」
「ああ、応援してるわ」

 そして一限目の休み時間。

「なあ、普段話さない人に話しかけられたよ」
「なんで?」
「君と付き合ったから」
「そうか、私に感謝しときなさい」
「なんでだよ」
「私がいなかったら話しかけられることもなかったからねー」

 そう未来は笑顔で言う。これでは責めることもできない。

「それでさあ、今日はあなたの家に行ってもいい?」
「いいよ」
「やったー!」
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