クラスのマドンナに告られた

「おめでとう! 未来!」
「やったね!」

 と、二名の女子が出てきて言った。クラスメイトの上島千鶴さんと、三森花枝さんだろう。

「見てたんですか?」

 まだドッキリの可能性は捨てきれない。

「ええ、応援してたの」
「そうか。あのさあ」
「何?」
「これドッキリだったりしないよね」

 失礼かもしれないが、一応聞いてみる。

「やだなあ疑っちゃって。そんな酷いことしないし、私本当に好きよ。疑うんだったらキスしちゃおっか」
「ええ?」
「だってそうするしかないじゃん。疑うんだったら」
「そんなん。恥ずかしすぎるわ。じゃあハグで」
「お! ハグ行っちゃう?」
「ああ」

 そして抱き合った。

「これで信用してくれる? ドッキリじゃないって」
「ああ、信用するわ」

 ハグまでされると、もう疑うわけには行かない。その光景を見て女子二人は微笑んでいた。
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