クラスのマドンナに告られた
 そして、また次のうわさは流れていき、俺たちは所謂ラブラブカップルという認定を受けた。そうなったら未来も遠慮が無くなったようで、学校でも積極的になった。

「翔太君、翔太君!!」

 そう、未来が俺の手をつかみながら、俺たちは食堂へ向かう。いつもはお弁どうなのだが、未来の提案で食堂に行くことになった。

「どれもおいしそう」

 未来が目を輝かせながら言う。食堂、なんとなく行ったことがなかったが、色々とおいしそうなものがある。流石に規模では昨日の水族館のメニューにはかなわなそうだが、それでも十分なメニューがある。
 そして、高校生の食事を支えるということもあり、どんぶり系ご飯が多い。

「翔太君は何食べる?」
「そうだな……」

 正直いってどれも好ましい。全部食べたい気分だ。

「未来は何を食べるんだ?」
「うーん。このカツどんかな?」
「結構がっつり何だな。もっと小食なんだと思ってた」
「翔太君、それ男女差別だからね」
「流石に差別ではないだろ」

 別に一般論を言っただけだ。

「それで、翔太君は?」
「……まだ決まってない」
「早く決めないと、食べる時間なくなっちゃうよ?」

 確かに、休み時間は40分そ行かないから、早く決めないといけないな。

「確かにな。じゃあ、えーと。どちらにし……」
「翔太君、そう言う決め方するんだ?」

 俺が、例の決め方をしようとすると、ジト目で未来がそう言ってきた。

「何だよ、悪かったかよ」
「いや、別にいいと思うよ。それでどれに決まったの?」
「えっと」

 もう一回、今度は脳内でどちらにしようかな天の神様の言う通りと唱えた。すると、からあげ丼になった。

「からあげ丼だな」
「翔太君もどんぶりじゃん。よく食べるね」
「そうだな」

 お腹は結構減っているし。
 そして二人で食券を買いに行く。


< 40 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop