初恋愛-ハツレンアイ-
どんだけの覚悟をして言ってくれたのだろう…

健は想いをキスにのせ、
額に、瞼に、頬に、
そして唇には何度も…
優しく熱く触れ
再び抱き締めると

「大丈夫、分かっているから。」

そう言うと、体を離し
見上げる凛に笑顔で

「このままだとヤバイから…
よし!
飯食いに行こう。」

と続けると、
ポカンと口を開けてパチパチと激しく瞬きをし、
呆気にとられていた。
その顔が余りに可愛かったので、耳元に顔を近付けて

「もう次は我慢出来そうにないから、宜しくね。」

悪戯っぽくクスッと笑ってみせると

「もう!知らない!」

と顔を真っ赤にして頬を膨らまし、そっぽを向くそぶりをする。
何だかこのやり取りが、妙にくすぐったくて嬉しくて、気が付いたら二人で笑っていた。

それから仲良く出掛けた。
不気味に口角だけを上げ
笑みを浮かべ、向けられていた赤い視線に気付かずに…
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