初恋愛-ハツレンアイ-
その時、リビングの扉が開き、両手一杯の荷物を置きながら
「もう、何回もインターフォン鳴らしたのに出ないし、鍵開いてたから勝手に入って来ちゃった。」
そう言って、フゥと息を吐いて顔を上げた凛の視界に、振り向いたまま動かない健と、ソファーから手をヒラヒラさせてニッコリ笑い掛けている那智さんの姿が入って来て、みるみるうちに凛の顔が強張っていくのが分かった。
両手の握り拳にギュッと力を入れ
「…どうして貴女が此処にいるの?」
今まで聞いたことのない、怒りに満ちた
絞り出すような凛の声は、震えていた。
「もう、何回もインターフォン鳴らしたのに出ないし、鍵開いてたから勝手に入って来ちゃった。」
そう言って、フゥと息を吐いて顔を上げた凛の視界に、振り向いたまま動かない健と、ソファーから手をヒラヒラさせてニッコリ笑い掛けている那智さんの姿が入って来て、みるみるうちに凛の顔が強張っていくのが分かった。
両手の握り拳にギュッと力を入れ
「…どうして貴女が此処にいるの?」
今まで聞いたことのない、怒りに満ちた
絞り出すような凛の声は、震えていた。