初恋愛-ハツレンアイ-
カイは、やや怯みながらも

「そこまで言うからには
それなりの理由があるんですよね。
是非聞かせて頂きたいですね。」

そう言って、カウンターにもたれ掛かり、口角を上げてみせた。

健は、あくまで冷静に

「言われなくても話すつもりだったよ。」

そう言うと短く息を吐き、話しはじめた。

「お前の事は、大分前からコイツに調べて貰っていた…
まぁ、かなり手子摺っていたみたいだけどな。」

親指を立て、タクを指差して言うと、タクはウンウンと相槌を打っていた。

「バシレイヤ国の今のアンタリア王は、父親の急逝で、若くして王位に就き、直ぐに結婚したが、子供に恵まれず、体が弱かった王妃は亡くなってしまう。

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