初恋愛-ハツレンアイ-
取り敢えず冷静に、でもいつ飛んでくるか分からないカモシカ足を意識しながら、田島先生との一部始終を話した。

本来ならこんなことは生徒に話す事ではないのだろうが、矢萩の所に行くためと、何よりこのやっちゃんが本気だったからだ。
こんなに本気で矢萩を思ってくれる友達が出来た事を、頭の隅で嬉しく思っていた。

話しを聞いたやっちゃんは、組んでいた右手を口に当て

「ふぅーん、田島にやられたわね先生。」

フフッと鼻で笑って言った。

俺の話しだけで、田島先生の意図を見抜いたようだ感もいいらしい。

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