初恋愛-ハツレンアイ-
「で、
凛のこと好きよね。
さっき飛び出して来た顔から察するに…」

唐突に、でも真顔で聞いてきた。
健は、苦笑いを浮かべ、髪を掻き上げながら
フゥッと一呼吸して

「参ったな…
鋭いね、その通り、
学校辞めるまで言うつもり無かったし、
それに、本人に最初に言いたかったんだけどな。」

そこまで言うと、初めてやっちゃんは笑顔を見せてくれて

「その先は私も聞くつもりはないわ、本人に言って。
私が此処にこうしている時点で、凛の気持ちは分かるわよね?

…屋上にいるわ。」

やっちゃんの許しが出たようで一安心し

「有り難う。」

言うと同時に健は走り出していた。

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