初恋愛-ハツレンアイ-
押し倒してしまったこと、その為に少し距離が出来てしまったこと、
そして、そこに凛のクラスに来た留学生が入ってきていること、

「何かさ、情けないけど、年下の男に、そいつと一緒にいる凛に、イライラしたりムカムカしたりしてしまう…なんでたろ。」

頬杖を付いてボソッと言うと、
飲んでいたビールのコップを置いて三谷賢治郎が

「お前、マジなんだな
凛ちゃんの事…
いいことだよ。
昔のお前酷かったからな~。」

また皆ウンウンと頷く。

「健が嫉妬なんて、されることはしょっちゅうだったけど、するなんて有り得なかったもんね…」

武田美和子が感慨深げに言う。

嫉妬か…
こんなに自分が感情に振り回されるなんて思ってもみなかった。
『厄介だな。』思った事が、口に出ていたらしい。
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