護衛騎士は聖女の教育係(男性不信)を一途に愛する
驚いてフィオナが後ろを向くと、そこには慌てながらも憤った顔をしたヴィアが男の手を掴み捻っていた。
「そ、その顔は確か、聖女様の護衛騎士……!」
男がヴィアの顔を見て悲鳴に近い声をあげる。
「俺の大事な仕事仲間に不必要に近づいて触るな」
ヴィアがそう言って男の手を離すと、男はそそくさとその場から離れていった。
「フィオナ、大丈夫か」
「ヴィア……」
心臓がバクバクとうるさく鳴っている。呼吸も荒く、フィオナの顔面は蒼白だ。ヴィアは心配そうにフィオナの肩に手を回そうとしたが、その手は止まり、すぐに手を下ろした。
「フィオナ、いったんバルコニーに出て外の空気を吸おう。バルコニーなら人もほとんどいない」
「でも、リリア様が……」
「リリア様が会場に姿を見せるにはまだ時間がある。今は安全な場所で待機してらっしゃるから大丈夫だ」
ヴィアの言葉にフィオナが静かに頷くと、ヴィアはフィオナに触れない用にしながらバルコニーまで誘導する。
(私はこんな大切な席でヴィアに迷惑をかけてしまっている……)
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらヴィアの背中についていくと、ヴィアが振り返ってフィオナを見る。いつものように真顔なのに、その瞳には心配の色が溢れていて、フィオナは胸がキュッとなった。
(また、まただわ。この気持ちは一体……)
「そ、その顔は確か、聖女様の護衛騎士……!」
男がヴィアの顔を見て悲鳴に近い声をあげる。
「俺の大事な仕事仲間に不必要に近づいて触るな」
ヴィアがそう言って男の手を離すと、男はそそくさとその場から離れていった。
「フィオナ、大丈夫か」
「ヴィア……」
心臓がバクバクとうるさく鳴っている。呼吸も荒く、フィオナの顔面は蒼白だ。ヴィアは心配そうにフィオナの肩に手を回そうとしたが、その手は止まり、すぐに手を下ろした。
「フィオナ、いったんバルコニーに出て外の空気を吸おう。バルコニーなら人もほとんどいない」
「でも、リリア様が……」
「リリア様が会場に姿を見せるにはまだ時間がある。今は安全な場所で待機してらっしゃるから大丈夫だ」
ヴィアの言葉にフィオナが静かに頷くと、ヴィアはフィオナに触れない用にしながらバルコニーまで誘導する。
(私はこんな大切な席でヴィアに迷惑をかけてしまっている……)
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらヴィアの背中についていくと、ヴィアが振り返ってフィオナを見る。いつものように真顔なのに、その瞳には心配の色が溢れていて、フィオナは胸がキュッとなった。
(また、まただわ。この気持ちは一体……)