護衛騎士は聖女の教育係(男性不信)を一途に愛する
秘められた思い
それは、ヴィアがまだ騎士となってまもない頃だった。
街の巡回のため、身分を隠しながら酒場に出向き酒場で客の話を聞く。酒場ではどこにどんな輩がいるか、どんな活動をしているのか情報を得ることができる。騎士になりたての頃は顔もまだ知られていないため、情報収集がしやすかった。
ガラの悪そうな男たちの近くに座り、酒を飲むふりをする。
「おい、今日は随分と羽振りがいいじゃねぇか」
「上客がいてな、報酬を前払いでたんまりもらったのよ。貴族の坊ちゃんから、婚約破棄した相手を街外れで襲ってほしいって依頼でな」
「なんだよそいつ、ヤバいやつだな」
「だろ?自分の都合で婚約破棄したくせに、他の貴族の男には渡したくないんだとよ。俺らみたいな下級の連中に手を出されれば、他に貰い手がなくなるだろうって話だ。いかれてやがる」
「ははは、そいつはクソすぎるな。だがいい話じゃねぇか。ご令嬢相手なら俺もあやかりたいもんだよ」
「ちょうどそろそろ始まる頃だな。様子を見に行ってみるか?ついでに俺らも楽しませてもらおうぜ」
ケケケ、とゲスい笑みを浮かべて男たちは席を立つ。一部始終を聞いていたヴィアは席を立ち、気づかれないようにして男たちの後を追った。
街の巡回のため、身分を隠しながら酒場に出向き酒場で客の話を聞く。酒場ではどこにどんな輩がいるか、どんな活動をしているのか情報を得ることができる。騎士になりたての頃は顔もまだ知られていないため、情報収集がしやすかった。
ガラの悪そうな男たちの近くに座り、酒を飲むふりをする。
「おい、今日は随分と羽振りがいいじゃねぇか」
「上客がいてな、報酬を前払いでたんまりもらったのよ。貴族の坊ちゃんから、婚約破棄した相手を街外れで襲ってほしいって依頼でな」
「なんだよそいつ、ヤバいやつだな」
「だろ?自分の都合で婚約破棄したくせに、他の貴族の男には渡したくないんだとよ。俺らみたいな下級の連中に手を出されれば、他に貰い手がなくなるだろうって話だ。いかれてやがる」
「ははは、そいつはクソすぎるな。だがいい話じゃねぇか。ご令嬢相手なら俺もあやかりたいもんだよ」
「ちょうどそろそろ始まる頃だな。様子を見に行ってみるか?ついでに俺らも楽しませてもらおうぜ」
ケケケ、とゲスい笑みを浮かべて男たちは席を立つ。一部始終を聞いていたヴィアは席を立ち、気づかれないようにして男たちの後を追った。