護衛騎士は聖女の教育係(男性不信)を一途に愛する
「グアッ!」
うめき声と共にドサッと人が倒れる音がした。そして次々にうめき声と倒れる音がする。
「な、なんだ!?」
フィオナに襲い掛かろうとした男があわてて立ち上がり振り返ると、地面に仲間たちが倒れ、目の前には外套を羽織りフードを被った一人の男が剣を持って立っている。
「な、な、なんだテメェは!」
「騎士団だ。お前たちは全員捕まえる」
そう言った瞬間、フードの男は剣で峰打ちし、お頭と呼ばれた男はその場に倒れ込んだ。
(な、な、な、なに?何が起こったの?)
フィオナが震えながら唖然としてフードの男を見上げていると、フードの男はフィオナの方を向いた。だがフードで隠れて顔は見えない。
「大丈夫か、すぐに増援が来てこいつらの身柄を拘束する」
ただただ淡々とそう告げられたフィオナは、助かったという安堵で緊張の糸が切れたのだろう。突然両目から涙をこぼし始めた。
「あ、ありがとう、ご、ざい、まし、た」
両手で顔を覆いながら、なんとか言葉を紡いでお礼を言う。そんなフィオナに、男は外套を脱いでそっとフィオナの体に被せた。
(私を気遣ってくれてるんだわ……優しい騎士様)
その騎士の顔は、夕日に照らされ逆光で見えなかった。
うめき声と共にドサッと人が倒れる音がした。そして次々にうめき声と倒れる音がする。
「な、なんだ!?」
フィオナに襲い掛かろうとした男があわてて立ち上がり振り返ると、地面に仲間たちが倒れ、目の前には外套を羽織りフードを被った一人の男が剣を持って立っている。
「な、な、なんだテメェは!」
「騎士団だ。お前たちは全員捕まえる」
そう言った瞬間、フードの男は剣で峰打ちし、お頭と呼ばれた男はその場に倒れ込んだ。
(な、な、な、なに?何が起こったの?)
フィオナが震えながら唖然としてフードの男を見上げていると、フードの男はフィオナの方を向いた。だがフードで隠れて顔は見えない。
「大丈夫か、すぐに増援が来てこいつらの身柄を拘束する」
ただただ淡々とそう告げられたフィオナは、助かったという安堵で緊張の糸が切れたのだろう。突然両目から涙をこぼし始めた。
「あ、ありがとう、ご、ざい、まし、た」
両手で顔を覆いながら、なんとか言葉を紡いでお礼を言う。そんなフィオナに、男は外套を脱いでそっとフィオナの体に被せた。
(私を気遣ってくれてるんだわ……優しい騎士様)
その騎士の顔は、夕日に照らされ逆光で見えなかった。