青いベンチ
「何で俊?」

「俊ならどうせ上でしょ?ちっちゃいし。」

「俊なら相性合いそうとか?」

「そうそう。」

ふたりの会話に俺は

「玲菜、今なんて言った?」

「え?俊ちっちゃいねって。ね?かお君。」

玲菜は俺がちっちゃい事をきにしてると思っているだろう。

そりゃちっちゃいけど…男子から見れば。

だけどそれでも玲菜と同じぐらいだし。

でも、違うんだ。ただ玲菜が好きなんだ。薫に嫉妬しちゃうんだ。ふたりは仲が
いいから…

でも薫はりおが好きなのにどうして玲菜といるんだろうか…。

「そんなことより、騎馬戦決めるみたいだから速く行きな。女子は棒引きだから
うち行くよ。」

俺は薫とふたりだけでいるとき聞こうと決意した。

「薫、りお好きなのに何で玲菜と一緒にいるの?」

図星だったんだ…。薫は好きなんだ。戸惑うところを見れば俺でもわかる。

「何で知ってるの?」

「会話聞こえた。」

「他の奴らは?」

「多分セーフ。お前ら小さい声で話してたから。」

「俊にばれちゃったか…」

「俺も、会話聞くまで気付かなかったよ。」

「玲菜が好きなのか?」

薫も気付いたか。俺の気持ちに…

「そうだよ。好きなんだよ。」

正直に言った。
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