初恋で最後の恋
中学1年のクラスメイト

私は貴方を好きでも嫌いでもなく、ただのクラスメイトだと認識してました。

貴方もそう思っていたのでしょう。

貴方は元気で明るく、優しい性格から、友達が多くて、皆に頼られる人気者でした。

私は本を読むのが好きで、休み時間にも読んでしまい、友達が少なかった。

ただのクラスメイトが変わったのはいつだろうか?

そう。休日に偶然にあった日ではないかしら?

その日が始まりだと思う。

年の離れた姉に会いに行く為に隣町まで出掛けました。

姉と待ち合わせをしていたのが13:00だったのだが、姉は外せない用事があり、1時間遅れる連絡が来ました。

その時には私は、待ち合わせ場所に着いていたので、さぁ、どうしましょうと悩みました。

悩んでる私に、貴方は私を見かけて声を掛けてくれました。

私の苗字を読んで偶然だねと言い、そうだねと愛想笑いをしながら返事をした。

声を掛けられる前の困った顔を見られたみたいで、私にどうしたの?何かあった?と聞いてきました。

私は1時間、暇になってしまい、どうしようかなって悩んでいた所だと言い、貴方はそれまで一緒に話さない?と誘ってくれました。

クラスメイト以外になんの接点もなかったから、誘われると思わずに驚いてしまいました。

でも、姉に会うまでは暇だったので誘いを受けました。

中学生の経済にも嬉しい、ハンバーガー屋のチェーン店が近くにあったので入りました。

誘いを受けたのはいいが、なんの話しをすればいいのか分からなかった。

普段、挨拶以外に話した事なかったから、どうしようかなと話題になりそうなものないかしらと頭をフル回転させた。

話題は貴方からでした。

いつも、なんの本を読んでいるの?と聞いてきました。

私は本を読む時は、お気に入りのクローバーが入ったカバーを付けているから、他の人にはどんな本を読んでいるか知らないようになっていた。

ファンタジーや恋愛小説が好きでそういうの読んでるよと私は答えた。

今、読んでる本は?

面白い?

タイトルは?

ファンタジー好きって、この物語知ってる?

と、質問攻めにされました。

ファンタジーのタイトルを聞いて、私が好き作家でその人が執筆した作品でも、1番好きなシリーズだった。

それを知った貴方は俺も好きな作家で、そして、1番好きなシリーズなんだと、興奮気味に言い、私も仲間が出来たと嬉しくて、興奮気味に、今度は私が質問攻めをしました。

登場人物で誰が好き?

好きシーンは?

作中の好きな言葉は?

シリーズは勿論、その作家の他の話だったり、お互いに読んだことない、作家や小説をオススメし合った。

話題に悩んでたのが嘘みたいに、途切れない会話で時間もあっという間に過ぎた。

時間が足りないとお互いに感じたが、私は姉と約束していたので、名残惜しいと思う中で、携帯の連絡先を交換した。

その日の夜はまだ、熱が冷めてないのか、深夜まで好きな本を語りました。

学校では、特別変わった事ありませんでした。

挨拶以外の会話は無く、貴方は友達に囲まれて楽しい日々を過ごし、私は相変わらず、好きな本を読んでいました。

その中では、貴方にオススメされた本を読みました。

とても、面白くて、夜に感想をメールで話しました。

貴方も私がオススメした本を律儀に全て、読んでもらえて、そして、感想もメールで教えてもらった。

好きな本を気に入って、感想を頂くと嬉しいものですね。

夜にメールをするのが日課になってました。

不思議ですね。

学校では話さないのに

他のクラスメイトはまさか、私と貴方がこんなにもメールで仲良くなっていたなんて思ってないのでしょうね。

本人の私がビックリです。

盗み聞きとは#端__はした__#ないかも知れませんが、本を読んで、一段落していた時に、不意に耳に入りました。

貴方はメールをしない方なのだと

私は驚きました。

だって、貴方と私は毎日メールをしていましたから

その日の夜に、私からのメールは多くて迷惑でしょうか?控えましょうかと聞きました。

貴方は、私との本の話は日々の楽しみにしてるから悲しい事を言わないでと言いました。

私もいつも楽しませて頂いてます。突然、ごめんなさいと謝りました。

何故、そう思ったの?

今日の昼休みに貴方と友人の会話を耳してしまったと正直に話した

友達との会話は気にしないでと言われて、その話題は終わった。



ただのクラスメイトから趣味が合う仲良しに関係が変わったが、更に変わったのが中学2年生の冬だった。

休日。ある意味、私と貴方が仲良くなるキッカケを作った。年の離れた姉の家に泊まりに行き、翌日の昼、その帰りに貴方を見かけました。

前回はあなたが私に声を掛けてくれた場所と一緒で、今回は私から声を掛けました。

前回と同じで全く逆だなと思うのが、貴方が困った顔をしていたから

貴方の苗字を読んで、偶然だねと言い、困った顔をしてどうしたの?と聞きました。

別の学校の友達がドタキャンをしたのだと言った。

暇だったら、話しませんか?と誘いました。

前回と同じで誘う人と誘われる人が逆になった展開に、お互いに笑いました。

前回と同じく、ハンバーガー屋のチェーン店に入り、同じ席に座った。

メールでも、楽しかったが、生の声での会話は、熱量が伝わり、とても楽しかった。

その日も時間があっという間で昼だった時間が夕方となっていた。

全然、気づかなかった。

大きな声で話してた訳では無いが、長時間居座った私達を、店員は迷惑な客だと思ったのだろう。

とても申し訳ないなとお互いに気まづそうな顔をしていました。

帰り道は一緒。

電車に乗った。

帰宅ラッシュのせいか混んでいた。

ぎゅうぎゅうと狭く、苦しいと思った時、端に寄せて、手で私にスペースを確保し、守ってくれました。

そんな事はやってもらった事がなくて、正直、ドキドキしてま
した。

これだけで、精一杯なのに、電車の揺れで、貴方はバランスを崩し、お互いの顔の位置が近くになりました。

一瞬の事だった。

あと少し、間違えれば、お互いの唇が触れ合う位置だった。

その後、私はずっと下を向いてました。

真っ赤な顔を見られたくなかったからです。

この時、初めて貴方を恋愛対象として意識しました。

その日、貴方は私を家まで送ってくれました。

貴方の帰りが遅くなると申し訳ないからことわったのですが、貴方は強引でした。

その日の夜のメールはありませんでした。

貴方は5分もみたたない短いのですが、電話をくれました。

連絡先を交換して、初めての電話です。

とても、ビックリしすぎて、出るのが遅くなってしまいました。

電話は身内以外にあまりする機会が無くて、声が上擦ってしまいました。

電話内容は今日は楽しかった。また、話せる機会があれば直接話したいと言われた。

私も楽しかった。家まで送ってくれてありがとう。
直接なのは良いけど、メールは?
毎日じゃ無くなるのかな?

日々の習慣となってる、メールがなくなるかもしれないと寂しいなと思い、聞いた

今まで通りメールしよう

言われた瞬間、安堵しました。

初めての電話は普段学校と聞いてる声と違い、耳元で喋られてる感じで、とても落ち着いた私より低い声に擽ったく思った。

学校では相変わらず

メールの日課も変わらない

日程が合えば、休日に会うことが変化だった。

隣町よりかは近く、地元からは少し離れた所で、会っていた。

なんとなくだけど、クラスの子、同じ学校の子には見つかりたくなかった。

本の話は勿論、会う事に普段の家での過ごし方などの本以外の話もするようになった。

更に会う回数を増やして、映画館に遊びに行く様になりました。

お互いに好きな本が映画化したのがキッカケでした。

お互いに映画鑑賞中は飲み物や食べ物を口にせずに、映画に集中したい。

エンドロールを最後まで観るタイプと同じでした。

それからは色んな映画を見に行くようになりましたね。


中学3年生の夏。

受験生な私達は遊びに行かなくなりました。

メールする時間も減りました。

お互いに勉強を苦とはせず、コツコツと努力したお陰か、焦りはありませんでした。

それでも、落ちまいと中学2年生の頃より、勉強時間を増やしました。

会う時は、無料の個室の勉強部屋がある図書館で勉強となりました。



わからないところを質問して、分かったら黙々と各自に勉強してました。

会う必要あるのかと疑問に思ったが、普通に集中出来るので、まぁいいかと思考を放棄しました。

私は鈍かったですね。

貴方はあの時には既に私を好きだったのでしょう?

貴方は意地悪で正確にいつ好きになったのか教えてくれませんでした。

受験も終わり、ご褒美として、貴方は2人で遊園地に行かないかと誘ってくれました。

嬉しくて、デートみたいだと浮かれました。

今までのもデートみたいだなと思いましたが、全てが本が関連してました。

今回は本が何も関連してない、初めてのお出かけです。

遊園地を最後に行ったのは小学生低学年の時で、家族と行ったのが最後でした。

久しぶりの遊園地楽しみ過ぎて、夜眠れそうにないなと思った時に、貴方から電話がありました。

貴方は明日が楽しみで眠れそうにないと言った

私も数年ぶりで楽しみで眠れそうにありません。

でも、明日は色んな乗り物があるから早めに寝なきゃね。声を聞きたかったから電話しちゃいました。明日を楽しみにしてるよ。おやすみ

と、電話を切られた。

貴方の声を聞いて眠りました。

翌朝、あの時は落ち着いた貴方の低い声を聞いて眠ったが、思い返せば、私の声が聞きたかったのはどういうことでしょうか?

キャーと乙女に布団をグルグルと寝転ぶ。

そして、自覚しました。

私は貴方自身だけでなく貴方の声も好きな事に

貴方が好きだと思ったのはいつだろうか?

急にではなかった。

徐々に好きになっていた。

いつもよりオシャレを気にして、出掛けようとした時に、呼び鈴が鳴った。

父が対応し、貴方だと知った。

家まで来ると思わなくてびっくりしましたし、貴方からも急に家まで訪ねてしまい申し訳ないと言った。

イルミネーションまで見たい故に夜遅くなりますと両親に挨拶をしてくれました。

前々から趣味が合う人と仲良くなった。

遊びに行く時も毎回、両親に話しいた為か全く知らない人ではなかった。

初対面だったけど

母は嬉嬉として挨拶し、父は少し複雑そうだった。

夜遅くまで出かけることを許可してもらった。

イルミネーションを観るのは初耳だったが、長く一緒に居れると思うと嬉しかった。

そんな傍ら、両親はずっと友達として話を聞いたが、いつからか恋人になりそうだな、そして、それが今日だなと思いながら、許可をしたらしい。

私はそんなことは思ってなかったがそう思っていたのは私だけだった。

やはり、私は鈍いのですね。

遊園地でびっくりしたのは私が絶叫系の乗り物を楽しめた事

苦手だと思ってた。

乗り物が上がっていく時のドキドキ感

下がる時の疾走感

自分が空を飛んでるみたいな多少の浮遊もあってとても楽しかった。

貴方は絶叫系でも私が楽しめると知った時、嬉しそうにして、全ての乗り物を制覇しようと言った。

その時の貴方は少年のような、今から冒険しようと言われてるみたいな、表情をしておりました。

運良く、混んでない日であった為に全て乗れた時は達成感がありました。

お化け屋敷では、暗い場所が苦手な私には怖かったです。

夜の廃墟病院をテーマでした。

怖すぎて、声をあげる私に貴方が笑いこらえずに、声を大きくして笑ったことに私は拗ねました。

拗ねた私に、細長く捻られた棒状の砂糖がまぶされた、パンみたいなお菓子を買ってくれました。

初めて食べたお菓子でしたが、とても美味しくて、怒ってたのを忘れてしまいました。

夕方、夕日が嫌いな時に大きな観覧車に乗りました。

狭い場所で二人きり

今でも、緊張していたのを覚えてます。

登り始め、日が沈む光景は綺麗でした。

目を奪われた時に、貴方は私の姓名で呼びました。

美しい光景から貴方に視線を移動した時、今までで見たことない真剣な表情をしてました。

何を言われるのだろうかとドキドキしてた時、貴方は私に....

ずっと前から好きです。
俺と付き合ってくれませんか?

貴方の顔が赤かったのは夕日のせいでしょうか?

私の顔が赤かったのは夕日のせいにしてください。

私もずっと前から好きです。
よろしくお願いします。

座りながら、頭を下げながら返事をしました。

貴方も続いて、頭を下げました。

観覧車で良かったですね。

#他__ほか__#から見たら、可笑しな光景でした。

頭をあげて、笑い合いました。

その時、頂上に着いていて、外は薄暗くなり始めた頃でした。

色とりどりの光が一斉につきました。

綺麗だね

そうだね

下にゆっくり降りる時、私達は綺麗な光景に目を奪われ、そして、貴方が手を繋いできた事を、誤魔化すかのように、一言も言葉を交わしませんでした。

楽しい時間はあっという間。

家に帰る頃にもずっと手を繋いでました。

そして、私の家まで送り、貴方は私の両親に付き合う事になりましたと、正直に話してました。

母は嬉しそうに娘をよろしくお願いしますと言い、父は複雑な顔をして、清い交際!と言いましたり

貴方は頭を下げて、大事にしますと言って帰りました。

まるで、プロポーズだなと思いました。

後に、貴方はあの時、一生大事にする覚悟を持っての発言だったと言った時は、とても嬉しかったです。

そして、貴方は有言実行でした。

高校と大学の進学先は違う所で、普段の貴方に会えない寂しさで喧嘩をしました。

その度に、ごめんなさいを言い合い、それぞれで買ってきた。お互いの好きなお菓子を交換して食べる。

それが私達の仲直りのルールでした。

毎日、メールをするのは変わらなかったですね。

変わったのは

好き

愛してる

会いたい

寂しい

と、素直に言えるようになりました。

偶にの電話

時間が会った時に偶にしか会えない嬉しさで、毎回のデートが楽しかった。

大学卒業後、告白された時と同じ観覧車で、同じ時間に貴方からプロポーズされました。

愛してます。
あなたを、一生幸せにします。
俺の幸せはあなたの傍にいることです。
俺を幸せにしてください。
お願いします。

私は生きてて、これ程嬉しかった言葉はありません。

私もただ貴方の傍にいることが幸せです。
貴方共に幸せになりたい。

貴方の持って、箱を引かせてる、中身の指輪を取った。

あの時は手を繋ぐだけだったが、左手の薬指に指輪を嵌めながら、軽いキスをした。

お互いの両親に挨拶をした時は、おめでとうと歓迎されました。

今まで、私の家にも貴方の家にも遊びに行ったことがあり、有難い事に気に入られておりましたので、問題がありませんでした。

中学を卒業するまで、付き合ってても、挨拶以外の会話をしなかった為に、結婚披露宴の時、中学の時の同級生には驚かれていました。

一緒に暮らし、共に居れる時間が増えて嬉しかったが、喧嘩も増えました。

それぞれの暮らしの習慣が違かったらからです。

結婚し、初めての喧嘩はくだらなかった。

私は目玉焼きは醤油派でしたが、貴方はケチャップ派でした。

えぇ。今思い返すと本当にくだらなかったですね。

お互いに妥協を見つけながら、夫婦になりました。

初めて長男を妊娠した時、不安でいっぱいでした。

私はつわりが酷かった方で、飲み物を飲むのも大変でした。

貴方はオロオロとするばかりで、言わなきゃ、わかってくれない所が大変でしたが、言われた事はちゃんとやってくれたのは、助かりました。

初めての子育ては大変でした。

子供を産んでからは専業主婦をやっている私は、暇に見えたのでしょうか?

貴方が仕事で忙しいのは分かります。

飲み会などの付き合いがあるのも理解します。

たまには、私は休みたかったです。

子供は可愛い。

それでも、夜泣きが酷く眠れない日が続くのは辛かったと訴えた時に、貴方は仕事があるから徹夜は辛い。

子供が昼寝した時に、一緒に寝ればいいと言いましたが、そしたら、炊事洗濯はいつすればいいのでしょうか?

泣いて喚いて、訴えた時に初めて、貴方は私の辛さに気づいてくれました。

それからは、子供の面倒も見てもらえて、助かりました。

長女、末っ子の次女が産まれた時は、ちゃんと助けてくれました。

子供の反抗期ら参りましたね。

それでも、立派に成長して良かったです。

子供も結婚して、親の私達から離れました。

貴方は孫を見れませんでしたね。

天国に行くのは早すぎましたよ。

葬式が終わっても、ずっと泣いて悲しみました。

貴方を追いかけたかったが、子供や孫の存在に止められました。

孫はとても可愛かったですよ。

貴方にも見せたかったです。


貴方の人生幸せでしたか?

私は幸せでした。

今、私は自分の寿命を感じてます。

もうすぐ、貴方の傍にいきますね。



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