色のない世界でただ君を見つめていたかった
そんなこんなで今日もまた医者が入ってきた
しかし、医者の雰囲気が違い少しピリッとした空気が病室を満たした
え、何この空気……
緊張して鼓動が速くなっているのが自分でもわかった
「衣織君、今日は大事な話があります」
さっきから嫌な予感しかしない、何かはわからないがとてつもなく重い何かに潰されそうな感覚、
「昨日受けてもらった検査で……ました。」
「…………は?」
聞き取れなかった。いや違う、聞きたくなかった完全に脳がシャットダウンして頭がぐわんぐわんする。
やめろやめろやめろ。その後は聞きたくない。聞いてはいけない気がする
「おそらく余命は……」