色のない世界でただ君を見つめていたかった
母さんと医者が何か話してるのが見えるが何を言っているのか分からない
自分の周りに薄い膜が張られたように今自分が置かれた状況が他人事のように思える
医者が病室から出ていき、母さんと2人きりになった
「とりあえず明日には退院出来るんだって、今後衣織はどうしたい?学校、行く?」
声が震えている
「学校…は、行くよ、今まで通り」
俺も声が震える 話せてるか分からないほど、
「そう、無理しなくていいのよ。しんどくなったらいつでも言ってね」
そう言い無理やり微笑む母さん、お願いだからやめてくれ見てるだけで辛すぎる…
「ありがと、母さん」
「明日の昼に迎えに行くわね、ゆっくりしてて」
「うん」