色のない世界でただ君を見つめていたかった

気づけば一睡もしないまま朝日が昇り、退院の日がやってきた。

三ヶ月後には死ぬなんて未だ実感が湧かない




立ち直れそうにない




朝から最悪な気分だ。




昼前に母さんが来て、小4の妹 (いずみ)には貧血で倒れたということにしていると言われた。



確かに小学生にとって家族が余命宣告されているのを知るのは酷なのでよかったと思う気持ちと、泉以外は知っているのに自分だけ知らなかったことにもし気づいてしまったらと思う気持ちで複雑になるがとりあえず今は母さんにあわせていよう。

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