色のない世界でただ君を見つめていたかった

屋上


どうせ3ヶ月で死ぬからと自分に言い訳して授業も聞かずに窓の外を見ていたらいつのまにか昼休みになっていた




少し1人になりたくて屋上に向かう




屋上に着くと自分の膝上までしかない縁に立って中庭を見下ろした




今にも雪が降りそうなほど寒いためか、中庭には1人も人がいなかった



やっと一息つk




キィィ バタン




…誰か来た

後ろを見てみるとさなだった




「あ、さな」




「ねぇいおり、貧血大丈夫?屋上いるから来てみたけど…まさか違うよね」




「貧血は全然大丈夫だよ、走れないけど…
 飛び降りるとでも思った?笑」



「え…?い、いや飛び降りるとは思ったけど…」



まずい、貧血で走れないのは不自然か…??




「まさか足でも怪我したの!?」




「ま、そんなとこ。」




怪しまれなくて良かったけどさなに嘘つくのは辛すぎる……。
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