色のない世界でただ君を見つめていたかった
はぁ、帰るか
店を出て店の中と外の温度差をもろに感じ外に出なければよかったと後悔した
誰もいない道、みぞれが本格的に雪になっていく
家から随分と離れたところまで来たせいか、いつもよりも足取りが重い
10分ほど歩き進めたころ、
ドクンッッ
突然自分の鼓動が頭に響き渡った
頭が割れそうな痛みを感じ、視界が歪み出した
「…っく……」
あぁ、これ、やばいやつだ
「おい!………か!?」
薄れる意識の中、男性の声が聞こえたような気がした