色のない世界でただ君を見つめていたかった

慣れなナい環境





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目を開けると見慣れない白い天井が視界に入った



「…り?衣織!」



 母さんの焦った声が聞こえた



「衣織!…よかった……」



「母……さ…?」



声がうまく出ない



「ちょっと待っててね、先生呼んでくるから」



母さんが部屋から出た。


しばらくして医者と母が一緒に入ってきた




「衣織君、どこか体調悪いところはない?」


「はい……今は…」


「それはよかった、今日は疲れているだろうからとりあえず今の状況だけ教えるね」



淡々と簡潔に自分の状態が告げられた



ざっくりまとめると、

・倒れた原因はおそらく貧血か何か

・倒れ込んだ時に頭を打った可能性がある

=それらの原因を突き止めるために三日間の検査入院をする

ということだった。




「ということでこの後、衣織君のお母さん、少し診察室でお話しできますか?」



「はい」



「それじゃあ衣織、また明日来るからね」



といって医者とともに病室を出ていった。
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