悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
1.処女の娼婦をお求めですか?
王都から少し離れた花街にある娼館・ノースィルは、ここライオット国の中でも高級な部類に入る娼館だ。
そして今から十九年前、そのノースィルの玄関前に捨てられていた私ことサシャは、現在そのノースィルでデビューを待つ新人娼婦である。
“なーんて言っても、実際のデビューはまだ先なんだけどね”
娼婦というのは所謂その道のプロである。
もちろん経験のない娼婦との初々しい夜を求めるお客様がいないわけではないが、それでも一定の知識と技術がなくてはデビューさせて貰えない。
満足しなかったなんて噂が流れれば、高級娼館の名折れだからだ。
娼館の部屋というのは全て裏通路があり、お客様には知られていないが裏通路から中が確認できるようになっている。
娼婦に乱暴なことをしていないかを確認するために使われるその裏通路だが、私のようなデビュー前の新人はその通路から中を覗き、彼女たちの技術を目で見て学んだりもしていた。
そのため今日も今日とて私は先輩お姉様たちの技術を学ぶべく、お客様を取っている部屋の裏通路へと足を進めていた、その時だった。
「サシャ」
「女将」
そして今から十九年前、そのノースィルの玄関前に捨てられていた私ことサシャは、現在そのノースィルでデビューを待つ新人娼婦である。
“なーんて言っても、実際のデビューはまだ先なんだけどね”
娼婦というのは所謂その道のプロである。
もちろん経験のない娼婦との初々しい夜を求めるお客様がいないわけではないが、それでも一定の知識と技術がなくてはデビューさせて貰えない。
満足しなかったなんて噂が流れれば、高級娼館の名折れだからだ。
娼館の部屋というのは全て裏通路があり、お客様には知られていないが裏通路から中が確認できるようになっている。
娼婦に乱暴なことをしていないかを確認するために使われるその裏通路だが、私のようなデビュー前の新人はその通路から中を覗き、彼女たちの技術を目で見て学んだりもしていた。
そのため今日も今日とて私は先輩お姉様たちの技術を学ぶべく、お客様を取っている部屋の裏通路へと足を進めていた、その時だった。
「サシャ」
「女将」
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