悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
「そうよ、救世主になられるかもしれないお方なのに」
「ごめんなさぁい」
少しおどけたように謝るのは短めの金髪が揺れる、おそらく彼女たちの中で一番若いだろうミリーだ。
そしてすぐにそんな彼女を嗜めたシグネは、私が不快に思っていないかを心配したのか焦ったような表情を浮かべこちらへと視線を向ける。
しかしそれどころじゃない私は、イレナの発言に呆然としていた。
“きゅ、救世主?”
どういう意味なのかサッパリわからない。
何故正式なデビューすらしていないただの娼婦である私が救世主だなんてものになる可能性があるのだろうか。
だがその答えを聞くことなく彼女たちに手を引かれた私は、薔薇の香油で全身を磨かれ、更にはそこからマッサージと着替えまでさせられ――
“え、私結婚でもした?”
そんな錯覚を起こすくらいピカピカつやつやになった自分を鏡で見ながら唖然とする。
まるでここの女主人にでもなったかのように丁重に扱われ、鏡に映った繊細なレースで作られた夜着を纏った自分の姿はまさに初夜を迎える新妻のよう。
「まさか早速今日なのかしら」
「ごめんなさぁい」
少しおどけたように謝るのは短めの金髪が揺れる、おそらく彼女たちの中で一番若いだろうミリーだ。
そしてすぐにそんな彼女を嗜めたシグネは、私が不快に思っていないかを心配したのか焦ったような表情を浮かべこちらへと視線を向ける。
しかしそれどころじゃない私は、イレナの発言に呆然としていた。
“きゅ、救世主?”
どういう意味なのかサッパリわからない。
何故正式なデビューすらしていないただの娼婦である私が救世主だなんてものになる可能性があるのだろうか。
だがその答えを聞くことなく彼女たちに手を引かれた私は、薔薇の香油で全身を磨かれ、更にはそこからマッサージと着替えまでさせられ――
“え、私結婚でもした?”
そんな錯覚を起こすくらいピカピカつやつやになった自分を鏡で見ながら唖然とする。
まるでここの女主人にでもなったかのように丁重に扱われ、鏡に映った繊細なレースで作られた夜着を纏った自分の姿はまさに初夜を迎える新妻のよう。
「まさか早速今日なのかしら」