悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
無期限と聞いていたのでてっきりまだ公爵に呼ばれることはないのだと思ったが、どう見ても今晩が決戦の日だ。
“お気に召したら延長もあり得る、とかそういう意味だったのかしら”
既に五人もの令嬢が初夜の翌日に追い返されているのだ、流石にただの娼婦相手にそんなことはあり得ないと思いつつ首を傾げていると、扉がノックされる。
「ルミール様がお呼びです」
「! は、はいっ」
私は迎えに来てくれたシグネに連れられ、公爵様の元へと向かったのだった。
「貴女がサシャ嬢、だな」
悪徳公爵なんて呼ばれる方なのだ、どんな横暴で傲慢な感じなのだろうとドキドキしていたのだが、私の前に現れたのは艶やかな黒髪に黒曜石のような美しい黒目の長身の美丈夫。
“この方が……”
バスローブのような前開きの夜着に身を包んだ彼の胸元から覗く肌は引き締まっていて、女の私すらもその色香で惑わされそうである。
その美しい見た目と男らしい体、そして公爵という身分もあれば、悪徳公爵だなんてあだ名がついているのに結婚したいと思う令嬢は沢山いそうだとそう感じた。
いや、実際にそうだったから彼は既にバツ5なのだが。
“お気に召したら延長もあり得る、とかそういう意味だったのかしら”
既に五人もの令嬢が初夜の翌日に追い返されているのだ、流石にただの娼婦相手にそんなことはあり得ないと思いつつ首を傾げていると、扉がノックされる。
「ルミール様がお呼びです」
「! は、はいっ」
私は迎えに来てくれたシグネに連れられ、公爵様の元へと向かったのだった。
「貴女がサシャ嬢、だな」
悪徳公爵なんて呼ばれる方なのだ、どんな横暴で傲慢な感じなのだろうとドキドキしていたのだが、私の前に現れたのは艶やかな黒髪に黒曜石のような美しい黒目の長身の美丈夫。
“この方が……”
バスローブのような前開きの夜着に身を包んだ彼の胸元から覗く肌は引き締まっていて、女の私すらもその色香で惑わされそうである。
その美しい見た目と男らしい体、そして公爵という身分もあれば、悪徳公爵だなんてあだ名がついているのに結婚したいと思う令嬢は沢山いそうだとそう感じた。
いや、実際にそうだったから彼は既にバツ5なのだが。