悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
16.この痛みを忘れない
デートを切り上げ公爵家へ戻った私たちが真っすぐ向かったのは、ルミール様の寝室だった。
道中は私の手を握り歩幅も大きくついていくのが少し大変で、きっと貴族のエスコートとしてはあまり好まれないだろうと思う。
もちろん私が転ばないようにしっかり手を繋いでくれていたし、歩く速度も若干早いとは思ったが決してついていけないスピードではなかった。
彼の足の長さならもっと速度が出るはずなので、私のことを気遣う気持ちは忘れてないらしい。
“むしろ、それだけ余裕なく求められてるって思うと嬉しい、かも”
師としては注意すべきところだったのかもしれないが、高鳴る胸が抑えられず結局そのことを私が指摘することはなかった。
そうして戻った寝室。
荒々しく部屋の扉を閉めたルミール様に抱き寄せられて口付けられる。
「ん、んんっ」
ちゅくちゅくと互いの舌を絡ませると、すぐに私の体から力が抜けてカクンと膝をつきそうになった。
「ここは危ないな」
「ひゃっ!」
私が床で膝を打つ前に抱き上げたルミール様が、そっとベッドへと私を横たえる。
道中は私の手を握り歩幅も大きくついていくのが少し大変で、きっと貴族のエスコートとしてはあまり好まれないだろうと思う。
もちろん私が転ばないようにしっかり手を繋いでくれていたし、歩く速度も若干早いとは思ったが決してついていけないスピードではなかった。
彼の足の長さならもっと速度が出るはずなので、私のことを気遣う気持ちは忘れてないらしい。
“むしろ、それだけ余裕なく求められてるって思うと嬉しい、かも”
師としては注意すべきところだったのかもしれないが、高鳴る胸が抑えられず結局そのことを私が指摘することはなかった。
そうして戻った寝室。
荒々しく部屋の扉を閉めたルミール様に抱き寄せられて口付けられる。
「ん、んんっ」
ちゅくちゅくと互いの舌を絡ませると、すぐに私の体から力が抜けてカクンと膝をつきそうになった。
「ここは危ないな」
「ひゃっ!」
私が床で膝を打つ前に抱き上げたルミール様が、そっとベッドへと私を横たえる。