悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 指摘されたことで遅れて理解し、沸騰しそうなほど全身が熱くなった。
 あまりの羞恥に視界が滲む。その滲んだ視界のその先で、ルミール様の少し薄く形のいい唇が三日月型に歪むのが見えた。

「あぁ。期待には応えよう」
「ひ、あッ」

 れろ、と彼の舌が蜜口を舐め上げ溢れる愛液がちゅうっと吸われる。
 指と一緒に蜜壺へと舌が挿入され、二種類の刺激が一度に襲い私は思い切り背を仰け反らせた。

「やっ、だめっ! それ、だめぇ……っ!」
「ダメには見えない、気持ちいいな?」
「やっ、こわいっ、気持ち良すぎて、こわいのっ」
「――ははっ、可愛い、よがる姿が蠱惑的で美しいな」

 堪らない、という呟きが聞こえ愛芽が舌で押し潰されると、舌と指の激しい愛撫でプシッと私から潮が吹いた。
 だが、恥ずかしいと感じる前にカリッと愛芽が甘噛みされ、私は小さな悲鳴を上げる。

 じくじくと頭が痺れ目の焦点が合わない。
 ビクッ、ビクッと痙攣したように体が跳ね、呆然としながら天蓋へと視線を彷徨わせていると、ぬち、とした熱く固いモノが蜜口へとあてがわれた。

「あ……」
「サシャ、いい、か?」
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