悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 ついにこの瞬間が来たのだと、ドクンと心臓が大きく跳ねる。
 それと同時にきゅうっと下腹部が伸縮し、彼のモノを欲しているのだとそう知った。

「……はい、もちろんです」

 こくりと頷くと、彼の喉が上下する。
 私も彼と同じく少し不安で、そしてそれ以上に今を待ち望んでいたのだろう。

 自然と頬が緩む。そんな私へとそっと口付けを降らせたルミール様が、ゆっくりと私のナカへと腰を進めた。

「あ、はぁ……ッ」

 ぐぷ、と押し返す膣壁を抉るように押し広げながら挿入される。
 あれだけ時間をかけて解したのに、裂けるような痛みに思わず両目をぎゅっと瞑る。

“痛い……!”

「すまない、一度抜」
「ダメッ!」

 痛みを堪えていることに気付いたルミール様が体を起こし、私のナカから出ようとするのを体にしがみついて拒否をする。

「痛い、です。はじめてですから」
「サ、シャ?」
「でもそれ以上に嬉しいです。やっと、貴方と繋がれて」

 私の言葉を聞き、抜こうとしていた体がピタリと止まる。
 進むでも抜くでもなくじっと見つめる彼の瞳に促されるように、私はゆっくりと口を開いた。

「私がそう思うのは」
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