悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
“私がそう思うのは” 
「ルミール様が、はじめてを大切にしてくれたから」
“ルミール様を、いつの間にか好きになっていたから”

 口にしたい、けれど口に出来ない娼婦失格の言葉を飲み込みもうひとつの本音だけを口にする。

 はじめてを気遣い、傷付けないよう大切に触れてくれた貴方だからこそ、純潔を捧げたいと思ったことも本当だった。

「ゆっくり、ちゃんと全部、挿入してください」
「っ、サシャ……!」
「はぅっ」

 ぬぷぷ、と再びゆっくりと彼のモノが奥へと進み私の心と体を暴いていく。

 不器用で、でもだからこそ真面目で真っ直ぐなところが好ましいと思っていることだけはバレないように、私は彼の体にしがみついた。

“嘘、まだ挿いるの……!?”

 ずぷずぷと深く貫かれ、その圧倒的な質量と長さに愕然とする。
 これ以上奥なんてないと思うほど深く突き刺され、私は息を詰めた。

「動いて、いいか?」

 ぐっぐっと行き止まりに先端を押し付けるようにしながらそう聞かれ、混乱したまま思わず頷く。

「ひ、あっ!?」
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